UAV / 3D Laser scanner

UAV - Unmanned Aerial Vehicel -(ドローン)

UAV(ドローン)による新たな土木技術!

UAVとは(Unmanned Aerial Vehicel)の略称で無人航空機のことを意味します。一般的にドローンと呼ばれており、改正航空法による無人航空機の定義は以下に該当するモノを示します。  

  • 航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船、その他政令で定める機器
  • 人が乗ることができない機体構造
  • 遠隔操作または自動操縦により飛行が可能なもの
  • 重量200g以上のもの(バッテリー以外の取り外し可能な付属品の重量は含まない)

『UAV使用機種』

『機体写真』 『機体仕様』
  • 「名称」DJI Matrice 600 Pro
  • 「寸法」1668 mm × 1518 mm × 727 mm(プロペラ、フレームアーム、GPS マウントを広げた状態、ランディングギアを含む)
  • 「飛行時間」ペイロードなし:約32分、ペイロード6kg:約16分
    ※ホバリング状態(TB47S バッテリー)
  • 「最大離陸重量」15.5 kg
  • 「搭載カメラ」Sony α7R2
  • 「名称」Inspire2
  • 「寸法」427 mm × 317 mm × 425 mm(着陸モード時、プロペラを含まず)
  • 「飛行時間」Zenmuse X4S:約27分、Zenmuse X5Sg:約25分
    ※ホバリング状態
  • 「最大離陸重量」4.25kg
  • 「搭載カメラ」Zenmuse X4S/Zenmuse X5S
  • 「名称」Mavic3
  • 「寸法」347.5 mm × 283 mm × 107.7 mm(展開時、プロペラを含まず)
  • 「飛行時間」約46分
    ※ホバリング状態
  • 「最大離陸重量」895g
  • 「搭載カメラ」カメラ一体型(Hasselblad製 4/3センサー” 有効画素数:20MP、FOV84° 24 mm ( 35 mm換算) f/2.8~11、∞フォーカス)
  • 「名称」DJI Mini3 Pro
  • 「寸法」427 mm × 317 mm × 425 mm(着陸モード時、プロペラを含まず)
  • 「飛行時間」Zenmuse X4S:約27分、Zenmuse X5Sg:約25分
    ※ホバリング状態
  • 「最大離陸重量」249g
  • 「搭載カメラ」カメラ一体型(1/1.3センサー” 有効画素数:48MP、FOV82.1° 24 mm ( 35 mm換算) f/1.7、∞フォーカス)
  • 「名称」DJI Phantom4
  • 「寸法」350 mm × 350 mm × 200 mm(プロペラ含まず)
  • 「飛行時間」約28分※ホバリング状態
  • 「最大離陸重量」1,38 kg
  • 「搭載カメラ」カメラ一体型(1/2.3センサー” 有効画素数:12.4 M、FOV94° 20 mm ( 35 mm換算) f/2.8、∞フォーカス)

3Dレーザスキャナ(地上型)

地上レーザースキャナは、図の放射方向にレーザー光を照射すると同時に、本体を接線方向に回転させることで周囲全方向にレーザー光を照射し面的に計測、三次元の点群として抽出する機器です。
 これを複数個所で計測し、点群データを合成して事物の裏面などの計測漏れがないように留意することで写真から得られる3D点群データよりも精度・密度の高い観測データの取得が可能となります。

地上レーザースキャナを用いた公共測量マニュアル(案) 平成29年3月より

『3Dレーザスキャナ使用機種』

『機器写真』 『機器仕様』
  • 「名称」Laser Scanner Focus
  • 「測定範囲」0.6m - 330m
  • 「レーザクラス」クラス1
  • 「波長」1,550nm
  • 「GNSS」受信機搭載


UAV搭載型3Dレーザ測量

 UAV搭載型レーザースキャナは、UAVから地上に向けて照射したレーザが反射してくる時間差で地形を計測する技術です。ただしUAV自体が常に一定速度で移動しているためUAV本体にGNSS・IMU搭載することで正確な位置情報を常に把握し、距離データを解析することで1パルス毎のX・Y・Zが計測できます。
 UAV測量は地上での作業と比べ、急傾斜・災害時の崩壊箇所など危険箇所の計測が可能であり広範囲を短時間で計測すると言う特徴があげられますが、同じUAV測量である空中写真測量と比較した大きな違いとして、樹木が生い茂る環境下において樹木の隙間をレーザが抜けることで地表面の計測値が取得できるという点です。
 これにより詳細な地表面情報を得ることが可能となります。



『作業一連の流れ』

事前準備
  • 成果品作業仕様書
  • 現地踏査
  • 飛行計画(撮影コース計画・調整点設置計画)
  • 飛行申請の確認
計測作業
  • 調整点の設置・観測
  • 小型機による飛行経路の安全確認
  • 大型機によるUAVレーザ計測
  • 簡易オルソ作成用写真の撮影
解析処理
  • 取得データの点群化
  • コース間調整
  • 精度確認
  • 各種データ作成(オリジナルデータ・グラウンドデータ・グリッドデータ・等高線データ・簡易オルソ等)
図化
  • 数値地形図の作成
  • VRS・TSにより現地補測
  • 縦横断図の作成


『事前準備』

 成果品要求仕様書、現地踏査、標高モデル等から作業計画の立案を行い計測飛行ルート・調整点の設置位置の計画図を作成します。



『計測作業』

 まずは必要となる箇所に調整点の設置・観測を行います。この時点検手法として検証点を使用する場合は合わせて検証点の設置・観測も同時に行います。
 次に作成した飛行計画をもとに計測作業を開始します。この時、まずは小型機を使用し計画と現地の安全性が確保できるか確認します。
 作業は現場の状況にもよりますが、約90haを約1日程で計測することが可能です。※植生の繁茂状況によっては2~3日程かかる場合もあります。






 飛行中のUAVから、計測状況のデータがPCにリアルタイムで送られてき、事務所に戻らず現場で計測データの点検確認が行えます。
 これにより、現場で点検を含めた計測作業を完了することができ、異常値が出た場合でも、その日のうちに再計測可能となります。









『解析処理』

 GPSデータとIMUデータを用いてGNSS/IMU解析を行うことにより、UAVの飛行中の位置姿勢情報を算出し、同じく取得したレーザ測距データと統合解析することによって3次元計測データを作成します。
 この三次元計測データを用いて、オリジナルデータ、グラウンドデータ及びグリッドデータ、等高線データ、立体地図等の成果品要求仕様書にて必要とされるデータ作成を行います。

オリジナルデータ

グラウンドデータ

グリッドデータ




上記で作成した、グラウンドデータ、グリッドデータをもとに、断面解析、等高線解析、立体地図の作成等の解析データ出力を行います。

断面解析

等高線解析

立体地図



『図化』

 解析処理の段階で作成した、各種データをもとに、数値図化作成・断面図作成等の図化を行います。
 また計測データのみでは取得が困難な箇所もあり、そういった箇所は現地にて補測を実施することで図化の精度を高めていきます。



UAV/3Dレーザスキャナの成果への流用

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-3D点群データ-

3D点群サンプル

UAV(ドローン)から撮影した写真または3Dレーザスキャナからの観測データを元に3D点群データの作成を行います。

点群データとはX・Y・Zの座標を持った点により構成された3Dモデルのことで、この点を点群解析ソフトを活用することにより様々な業務に利活用が可能となります。   

右の画像をクリックすると容量を軽量化した3D点群データのサンプルが閲覧になれます。

従来の実測による測量 3D点群データーによる測量
メリット
  • 誤差が極めて小さく精度が高い
  • 水、草、木など障害物のある現場でも確実なデータが得られる
  • 3D復元エリア内であれば、全てのエリア観測データが得られる
  • 人の立ち入りが困難で観測が出来ない箇所での観測が可能
  • 作業人員数・作業時間・コストの削減が可能
デメリット
  • 観測した点からしかデータを得られない
  • 大規模・複雑な現場では作業員数・コスト・作業時間がかかる
  • 現場によっては立ち入りが出来ず観測できない場合がある
  • 実測に比べ精度が低い
    (当社の検証結果での最大誤差はX座標5mm、Y座標4mm、Z座標8mmの精度を確認)
    ※写真による3Dデータの復元時
  • 雨天・強風など天候により現場作業が不可
  • 樹木、草、水(川等)など撮影時に障害物となるものがある場合地表データが正確に得られない
    ※UAV搭載型3Dレーザースキャナーの場合は可能

断面図

断面図の作成 断面図の精度表

任意の2点間の断面図を解析可能な為、3D点群データとして復元したエリアすべての断面解析が容易に行えます。
また高低差の大きい崖などエリア全体の実測が困難かつ危険な箇所でも全体の測量データの取得を安全に行う事が可能です。


土量計測

施工前と施工後の点群比較による土量計算 土量計算結果を基にCSVデータを作成
-オルソ画像-

デジタルオルソ

標高データを元に撮影対象物の歪みを無くし、傾きの無い真上から見た航空写真を作成します。

このオルソ画像とはカメラで対象物を真上から撮影した場合、カメラのレンズは光束が中心に集まる中心投影となっているためレンズの中心から対象物の距離により地形などの撮影対象物が外側に傾いて写る「歪み」と言う現象が起こります。

 オルソ画像とは、歪みを無くし航空写真を地図と同じく真上から見た「傾きのない」「正しい大きさ・形状・位置」に表示される写真に変換した画像のため、写真上で位置・面積及び距離などを正確に計測することが可能となり、地図データや計画データ等と重ね合わせて利用することが可能です。



オルソ画像と計画平面図の合成